REHABILITATION
運動器リハビリテーション
現在、「かかってしまった疾患を治す」医療から、「疾患にかかりにくくする」医療をめざす、つまり予防医療に対し重点が置かれるようになっています。また、私たち整形外科の領域では、外傷・慢性疾患などで一旦は独力で動けなくなったような患者さんでも、「寝たきりにしない、させない」、積極的なリハビリテーションが求められています。当院は平成18年11月1日より厚生労働省認定の運動器リハビリテーション施設として、変形性関節症や変形性脊椎症などの慢性疾患や外傷後の後療法に対し、スポーツ医学の考えかたをリハビリテーションに応用した「パワーリハ」を行っています。
ロコモティブ・シンドローム
日本は世界にさきがけて高齢社会を迎え平均寿命は約80歳になっています。これに伴い運動器の障害も増加しています。このことは多くの人にとって運動器を健康に保つことが難しいことを示しています。
長期間運動器を使い続ける新しい集団の出現です。従来の運動器機能障害対策の単なる延長線上では解決がつかない時代を迎えたことを意味します。
Locomotive(ロコモティブ)は「運動の」の意味で、機関車という意味もあり、能動的な意味合いを持つ言葉です。運動器は広く人の健康の根幹であるという考えを背景として、年をとることに否定的なニュアンスを持ち込まないことが大事であると考え、この言葉を選びました。(日本整形外科学会ホームページより)
パワーリハとは
「リハビリテーション」という言葉は、「再度」という意味の「リ」と「社会活動」という意味の「ハビリテーション」という言葉をあわせたもので、直訳すると「社会復帰」という意味になります。この言葉の意味のとうり、本来は患者さん御本人の、「もう一度社会にもどってばりばり働きたい!」という、積極的な自発性が不可欠なのですが、病院に来られるとどうしても「治療を受ける」という受動的な考え方になりがちです。「パワーリハ」とはこのように受け身になりがちな気持ちを、簡単で低負荷のリハビリテーション・プログラムを作成することで目標を決め、積極的・前向きにリハビリテーションに取り組んでいただく方法です。特に変形性膝関節症に対する膝関節周囲筋の強化や、変形性腰椎症に対しての腹筋・背筋の強化は治療効果が大変高いことが報告されています。スポーツ医学のトレーニング理論に基づいたプログラムを作成し、全身の筋力アップひいては疾患の予防・治療をめざす療法概念です。
REHABILITATION
通所リハビリテーション
活動性の低下のためリハビリテーションが必要であるが、御家族の問題などで医療機関までの通院が困難な患者さんが多くおられます。一人の状態では可能なリハビリテーションが限られており、どんどん活動性が低下していく負の輪廻(スパイラル)に陥ってしまいます。そのような通院困難な患者さんに対して通所リハビリテーションを行っています。当施設と御自宅までの間で送迎を行い、来所していただいてリハビリテーションを行い日常活動性の保持に努めます。(通所リハビリテーションのご利用には、介護保険の申請が必要です)
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